林良二の絵画と木下由貴の写真を展示する二人展を開催いたします。

林良二氏は東京藝術大学美術学部芸術学科を卒業されて高等学校の美術教員として長年美術教育に携わられました。現在は自身のアトリエで絵画教室を開かれています。

私は学生時代に林先生と知り合い、絵を学んだことをきっかけに美術への興味が深まり、美術大学で絵画を学びました。

出会いから２０年以上が経ち、手法は絵画から写真へと移行しましたが今も変わらず林先生のアトリエに通っています。

今回会場となる武雄市文化会館の近くには樹齢２０００年を超える大楠がひっそりとあります。
その大楠を見に通う中で、通り道にある文化会館の展示空間を見て、いつかここで展示がしたいなと長らく考えていました。

文化会館が６月より老朽化のため建て替え工事が始まり休館となることを知り、休館前に展覧会を開くことを決めました。

大きな楠が窓一面に見える展示空間と、先生の絵の持つ時間の流れを忘れるような不思議な世界が合うように感じ、先生のご協力をいただき、二人展が実現しました。

今後は文化会館や大楠を含む周辺のエリア整備が始まるそうで、景色は大きく変化していくのだろうと思います。

変わる環境の中、変わらずあり続ける大楠の近くで尊敬する恩師と展覧会ができることを私自身大変楽しみにしています。

大きな楠が静かに見守る空間で、どうぞ心ゆくままにご高覧いただけましたら幸いです。


木下由貴